Rを零環ではない環(Ring)とする。
Rを斜体と仮定する。
JをRの左イデアルとする。
零イデアルはRの左イデアルとなる。また、Jを零イデアルではないと仮定する。
このとき、Jは0ではない元aをもち、またRは斜体よりaの逆元(乗法について)が存在する。このことと上記(2)から
より、
となる。よってRは(0)とRの他に左イデアルを持たない。
逆にRが(0)とRの他に左イデアルを持たないと仮定する。
aをRの零元ではない元とする。そのとき、aで生成されるRの左イデアルは仮定より、
となる。Rは1を含むので、
このa'も0ではないので、aと同様に
このとき、
よって
よってaはRの単元となる。
以上より、Rは斜体である。
まとめると、零環ではない環R(Ring)が斜体であるための必要十分条件は、Rが(0)とRの他に左イデアルを持たないことである。
右イデアルについても同様のことが成り立つ。
0 コメント:
コメントを投稿