2011年1月12日水曜日

"微分法の応用・積分法・積分法の応用・行列と行列式 (数学読本)"の第21章(もう一つの数学の基盤 - 行列と行列式)の21.4(行列式と面積・体積), 3次の行列式と体積の問42, 43, 44を解いてみる。



問42

abs det
3 -2 1
-2 1 3
1 3 -2

=abs det
-11 7
7 -1

=|11-49|=38


問43

問題の空間内の4点が同一平面上にあることはベクトル

\vec{(x_{1},y_{1},z_{1})(x_{2},y_{2},z_{2})}

\vec{(x_{1},y_{1},z_{1})(x_{3},y_{3},z_{3})}

\vec{(x_{1},y_{1},z_{1})(x_{4},y_{4},z_{4})}

が一次従属であることと同値。よって

det
x_{2}-x_{1}
x_{3}-x_{1} x_{4}-x_{1}
y_{2}-y_{1}
y_{3}-y_{1}
y_{4}-y_{1}
z_{2}-z_{1}
z_{3}-z_{1} z_{4}-z_{1}

=0

であることと同値。 この行列式を変形すれば、

det
1 1 1 1
x_{1}
x_{2}
x_{3}
x_{4}
y_{1}
y_{2}
y_{3}
y_{4}
z_{1}
z_{2}
z_{3}
z_{4}

=0

となる。

(証明終)


問44

時刻tにおけるP_{i}の座標を

(a_{i}(t),b_{i}(t),c_{i}(t))

とする。そのとき、P_{i}は連続的に動くので、行列式

f(t)=det
1 1 1 1
a_{1}(t)
a_{2}(t)
a_{3}(t)
a_{4}(t)
b_{1}(t)
b_{2}(t)
b_{3}(t)
b_{4}(t)
c_{1}(t)
c_{2}(t)
c_{3}(t)
c_{4}(t)

もtの連続関数となる。

また問題の仮定より、

f(0)\ne0

f(0)=det
1 1 1 1
a_{1}
a_{2}
a_{3}
a_{4}
b_{1}
b_{2}
b_{3}
b_{4}
c_{1}
c_{2}
c_{3}
c_{4}

f(1)=det
1 1 1 1
a_{2}
a_{3}
a_{4}
a_{1}
b_{2}
b_{3}
b_{4}
b_{1}
c_{2}
c_{3}
c_{4}
c_{1}

=-f(0)

よって関数fは(0,1)で連続でかつf(0), f(1)は異符号となるので、ある0と1の間の実数tが存在して

f(t)=0

となる。このことと問43より、時刻t=0とt=1のあいだに、問題の4点が同一平面上にある時間が少なくとも1つ存在する。

(証明終)

今日で数学読本5が終了したので、明日からは数学読本の最後の1冊、数学読本6を取り組むことに。

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