2011年1月17日月曜日

"数学読本〈6〉線形写像・1次変換/数論へのプレリュード/集合論へのプレリュード など"の第22章(図形の変換方法 - 線形写像・1次変換)の22.2(平面の1次変換), 1次変換の逆変換の問7, 8, 9を解いてみる。



問7

問題の行列式は

\Delta=10-12=-2\ne0

より一次変換fは逆変換を持つ。よってもとめるfに夜像が点(-13,7)となる点を(x, y)とおくと

x
y

=-1/2 ×
-2 -4
-3 -5

×

-13
7

=

1
-2

ゆえに求める点は(1, -2)


問8

1次変換f, gの行列をそれぞれA, Bとすると合成変換

f\circ g

の行列はABとなる。また、仮定よりA, Bは逆変換をもつので、

(AB)^{-1}=B^{-1}A^{-1}

となる。以上より、

(f\circ g)^{-1}=g^{-1}\circ f^{-1}


問9

fの逆変換がf時死因であることは

f\circ f

が恒等変換であることと同値なのでこのことを証明すればよい。問題の仮定より、2つのベクトル

\vec{u},\ \vec{v}

は0ベクトルではなく平行でないので平面上の任意のベクトルは

\vec{p}=k\vec{u}+l\vec{v}

と表すことが出来る。これをfに代入すると、

f(\vec{p})=f(k\vec{u}+l\vec{v})

=kf(\vec{u})+l(\vec{v})=k\vec{v}+l\vec{u}

さらにこれをfに代入すると、

f(k\vec{v}+l\vec{u})=kf(\vec{v})+lf(\vec{u})

=k\vec{u}+l\vec{v}=\vec{p}

よって

(f\circ f)(\vec{p})=\vec{p}

fの逆変換は、f自身である。

(証明終)

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