2011年1月23日日曜日

"数学読本〈6〉線形写像・1次変換/数論へのプレリュード/集合論へのプレリュード など"の第22章(図形の変換方法 - 線形写像・1次変換)の22.3(1次変換によるいろいろな図形の像), 領域の像の問18, 19を解いてみる。



問18

点P(x, y)の一次変換fによる像を点P'(x',y')とおくと、

x
y

=

5 2
-3 -1

×

x'
y'

より、

x=5x'+2y', y=-3x'-y'

(1)

そこで点P(x,y)が領域

x+y\geq1

にあるという条件に上記を代入すると、

2x'+y'\geq1

よって求める問題の1次変換fによる像は

2x+y\geq1

(2)

問題の3直線で囲まれる三角形の頂点を求める。

5x+x-2+2=0

6x=0

(0, -2)

x+2x-4-5=0

x=3

(3, 1)

-9y+27=0

y=3

(-1, 3)

この3つの頂点を1次変換fで移した点はそれぞれ、

(4,-10), (-5,-14), (-5,12)

よって求める三角形の周はこの3点を頂点とする三角形の周。

(3)

(2)で求めた三角形の内部。

(4)

問題の不等式は

(0,0) (0,1),(1,0),(1,1)

を頂点とする正方形の周、および内部を表す。この頂点を1次変換fによって移した点はそれぞれ

(0,0), (-2,5), (-1,3), (-3,8)

よって求める領域はこの4つの点を頂点とする平行四辺形の周、および内部。

(5)

問題の4点を1次変換fによって移した点はそれぞれ

(-1,3), (-4,10), (3,-9), (4,-10)

よって求める像はこの4点を頂点とする四角形の周、および内部。


問19

点P'(x',y')を前問の各図形上の点、点P(x,y)を前問の各図形のfによる逆像の点とすると、

-1 -2
3 5

×

x
y

=

x'
y'

より、

x'=-x-2y, y'=3x+5y

(1)

前問(1)の図形の条件に代入して整理する。

2x+3y\geq1

これが求める逆像の領域。

(2)

前問の(2)の図形の条件に代入すると、

-2x-5y+2=0

3x+5y=-x-2y-2

-x-2y+6x+10y-5=0

すなわち、求める逆像は3直線

2x+5y-2=0, 4x+7y+2=0, 5x+8x-5=0

に囲まれる三角形の周。

(3)

求める逆像は(2)の三角形の内部。

(4)

0=-x-2y, 0=3x+5y

(0,0)

0=-x-2y, 1=3x+5y

(2,-1)

1=-x-2y, 0=3x+5y

(5,-3)

1=-x-2y, 1=3x+5y

(7,-4)

よって求める逆像はこの4点を頂点とする平行四辺形の周、および内部。

(5)

1=-x-2y, 0=3x+5y

(5,-3)

0=-x-2y, 2=3x+5y

(4,-2)

-3=-x-2y, 0=3x+5y

(-15,9)

0=-x-2y, -2=3x+5y

(-4,2)

よって求める逆像はこの4点を頂点とする四角形の周、および内部。

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