2011年2月9日水曜日

"数学読本〈6〉線形写像・1次変換/数論へのプレリュード/集合論へのプレリュード など"の第24章(無限をかぞえる - 集合論へのプレリュード)の24.3(濃度の大小), べき集合の濃度の問4を解いてみる。


問4

問題の仮定の集合X, X'が対等、

X\sim X'

より、集合Xから集合X'への全単射fが存在する。

f:X\rightarrow X'

Xの各部分集合AにX'の部分集合f(A)を対応させる写像をgとする。

g:P(X)\rightarrow P(X')
(Pはべき集合)

このとき、X'の任意の部分集合A',B'

A',B'\in P(X')


A'=B'

ならば、fは単射なので、

f^{-1}(A')=f^{-1}(B')

となる。よって、

g^{-1}(A')=g^{-1}(f(f^{-1}(A')))

=g^{-1}(f(f^{-1}(B')))

=g^{-1}(B')

よってgは単射である。

P(X')の任意の部分集合A'に対して、gによる逆像

g^{-1}(A')

はP(X)の部分集合である。

g^{-1}(A')\in P(X)

よってgは全射である。

ゆえにgはP(X)からP(X')への全単射なので、P(X)とP(X')は対等である。

P(X)\sim P(X')

(証明終)

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