2011年2月25日金曜日

"解析入門〈1〉数/数列と級数/関数の極限と連続性/微分法/各種の初等関数 松坂 和夫 (著) "の第1章(数)の1.2(自然数, 整数)の問題1.2, 1, 2, 3を解いてみる。


問題1.2

1.

Sに含まれない自然数全体の集合をTとする。

もしTが空集合ではない

T\ne\phi

ならば、整列性によってTには最小元n_{0}がある。(1')によってこの最小限は0ではない。

n_{0}\ne0

よって

n_{0}>0,\ n_{0}-1\geq0

である。ここでn_{0}はTの最小限であったので、

0\leq k<n_{0}

である全ての自然数kはSの元なので、(2)よりn_{0}もSに含まれる。これは仮定と矛盾する。

(証明終)


2.

集合

\left{n-A|n\in S

は自然数全体の集合Nの部分集合である。よってこの集合は整列性により最小限n_{0}をもつ。よって

A+n_{0}

がSの最小限となる。

Sが最大限をもつ場合も同様に証明すればよい。

(証明終)


3.

Rのアルキメデス正によって任意の実数xに対して

k<x<l

を満たす整数k, lが存在する。ここで、

x<n

を満たす整数nの全体の集合は前問2より最小限をもつ。この最小限を

m+1

とおけば、

m\leq x<m+1

(証明終)

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