2017年10月26日木曜日

学習環境

集合論入門(基礎数学シリーズ)(松村 英之(著)、朝倉書店)の1.(集合算)、1.8(関係、同値関係、商集合)の練習問題13.を取り組んでみる。

    • 同値関係について。

      1. 反射律について。

        xをXの任意の元とする。

        Rは同値関係なので、f(x)Rf(x)が成り立つ。

        よって、xR'xが成り立つ。

      2. 対称律について。

        x、yをXの任意の元とする。

        xR'yとする。

        f(x)Rf(y)で、Rは同値関係なのでf(y)Rf(x)となる。

        よってyR'xが成り立つ。

      3. 推移律について。

        x、y、zをXの任意の元とする。

        xR'yかつyR'zとする。

        このとき、f(x)Rf(y)かつf(y)Rf(z)が成り立つ。

        Rは同値関係なので、f(x)Rf(z)となる。

        よって、xR'zが成り立つ。

      以上より、R'は同値関係である。

    • X/R'からY/Rへの写像を、g(C'a) = Cf(a)とする。(代表元aを含む同値類に代表元f(a)を含む同値類に対応させる。)

      この写像gがX/R'からY/Rへの全単射(1対1の対応)になることを確認。

      CbをY/Rの元とする。

      fは全射なので、あるXの元aが存在して、f(a) = bとなる。

      aを代表とする同値類C'aを考えれば、これはX/R'の元であり、g(C'a) = Cf(a) = Cbが成り立つ。

      よって、gは全射である。

      C'a、C'bをX/R'の任意の元とする。

      g(C'a) = g(C'b)とする。

      このとき、Cf(a) = Cf(b)が成り立つ。

      よって、aR'bが成り立つので、C'a = C'bとなる。

      ゆえに、gは単射である。

      以上により、gはX/R'からY/Rへの全単射(1対1の対応)である。

    よって、Rのfによる逆像も同値関係であり、fが全射ならば、X/R'からY/Rへの自然な1対1の対応(全単射)が存在する。

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