数学 - 解析学 - 多変数の関数 - 微分可能性と勾配ベクトル(n次元空間、微分可能な関数、定数、連結開集合、グラディエント(gradient)、零)

解析入門〈3〉

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解析入門〈3〉(松坂 和夫(著)、岩波書店)の第14章(多変数の関数)、14.1(微分可能性と勾配ベクトル)、問題8.を取り組んでみる。

8. 
   

   a、 b を U の 任意の2点とする。

   この2点は U 内の折れ線くで結ぶことができる。

   との折れ線の一つの線の両端を p、 q とし

   $\begin{array}{}0\le \; <!--\; less-than\; or\; equal\; to\; -->t\le \; <!--\; less-than\; or\; equal\; to\; -->1\\ g\left(t\right)=p+t\left(q-p\right)\end{array}$

   とおく。

   このとき、問題の仮定より

   $\frac{d}{\mathrm{dt}}f\left(g\left(t\right)\right)=gradf\left(g\left(t\right)\right)·\; <!--\; middle\; dot\; -->g\text{'}\left(t\right)=0$

   すなわち、

   $\begin{array}{}f\left(g\left(0\right)\right)=f(g\left(11\right)\\ f\left(p\right)=f\left(q\right)\end{array}$

   よって、

   $f\left(a\right)=f\left(b\right)$

   となるので、 f は U において定数である。

   （証明終）