数学 - 代数学 - 群 - 群とその例(空でない集合、単位元、逆元)

代数系入門

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代数系入門 (松坂 和夫(著)、岩波書店)の第2章(群)、2(群とその例)、問題3.を取り組んでみる。

3. 
   

   b を G のある元とし、 c を

   $bc=b$

   を満たす G の元とする。

   
   a を G の任意の元とする。

   このとき、

   $vb=a$

   を満たす G の元 v が存在する。

   このことから

   $\begin{array}{}ac\\ =\left(vb\right)c\\ =v\left(bc\right)\\ =vb\\ =a\end{array}$

   が成り立つ。

   同様に、 G のある元 d が存在して、

   $da=a$

   が成り立つ。

   c、 d について、

   $c=dc=d$

   が成り立つ。

   よって、

   $\begin{array}{}c=d=e\\ ae=ea=a\end{array}$

   は単位元である。

   また、

   $\begin{array}{}ua=e\\ aw=e\end{array}$

   となる G の元 u、 w が存在し、

   $\begin{array}{}u\\ =ue\\ =u\left(aw\right)\\ =\left(ua\right)w\\ =ew\\ =w\end{array}$

   となるので、

   $\begin{array}{}u=w=a^{-1}\\ a^{-1}a=a{a}^{-1}=e\end{array}$

   となり、 a の逆元が 存在する。

   ゆえに G は群である。

   （証明終）