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今日読んだ本、ブロックチェーン 相互不信が実現する新しいセキュリティ (ブルーバックス) (岡嶋 裕史(著)、講談社)の感想。
仮想通貨(ビットコイン)の流行でブロックチェーンという技術の存在を知ったということもあり、ブロックチェーンイコール仮想通貨(ビットコイン)、ビットコインイコールイコールブロックチェーンという印象が強く、もともとブロックチェーンとはどういう技術なのか、どういうことに使われてるのか、いつ誕生したのか等気になったので、そういうことを頭の隅に置きつつ本書を読んでみることに。
すると、その目的はいきなり達成。著者の岡嶋裕史さんもそのことを解説するのが目的の一つみたいで、最初の方にそのような趣旨の記述があった。
さらに、本書の本題のブロックチェーンについての解説がある前に、暗号化技術の話(暗号化手法、共通鍵や秘密鍵と公開鍵の話)やデータベースの目的や求められることに話があり、ブロックチェーン以外のセキュリティ、データベースのことも改めて知ること、考えることができてよかった。思わぬおまけ付きな感じで嬉しい。あと、本質的には関係ないことだけど、パソコンでの暗号化等の例のスクリーンショットがWindowsのコマンド、コマンドプロンプトなところも。最近の技術的な本の例はmacOSやLinux(特にUbuntu)などの*nix系での紹介が多い印象なので。
なので、ブロックチェーンは仮想通貨のための技術と思い込んでる方や、現代、現状の暗号化、セキュリティーについてあまり専門的ではなくても少しは知っておきたいなぁという方に最適な一冊。
ブロックチェーンの詳細についてはビットコインの仕組み、技術を元に解説されていた。ビットコインは名称は知っていても、使ったこともないし、興味もそんなになかったので、他の例だったらより嬉しかった。とはいっても、今のところ、ビットコイン(あるいは仮想通貨)以外で、それ以上に広く知られた実用例がないのかもしれないし、それなら仕方ないところではあるかも。
ビットコインによるブロックチェーンの解説の後(あるいは解説の中で)、ブロックチェーンのその他(仮想通貨等以外)の具体的な使い道や、長所や短所についてもしっかり記述されてるのが良かった。専門書や技術書ではない一般書での新しい技術の紹介の本は、その技術を大絶賛していたり、無限の可能性、素晴らしい未来などばかり謳っていていて、長所ではなく短所、光ではなく影の部分があまり描かれてない印象を持っていたりするので。(これは個人的な偏見かも?)著者のブロックチェーンに対する将来的な考えは、過去の例から理論的に述べられているものの、少し否定的するぎるかなぁとも感じたけど。(ちょっと暗い気持ちになる。自身がどう感じるかは本書を読んで考えてもらうとして。)
ということで、ブロックチェーンのことをよく知ることができ、さらには暗号化等のセキュリティについても知ること、知ってることを振り返ることができて良かったなぁと思ったり、上記に書いたようにWindowsでの例もあったので、実際にWindowsノートで色々と試して暗号化を体験しながら遊んでみようと思った今日この頃。
追記。
著者の岡嶋裕史さんは現在は中央大学総合政策学部准教授および国際情報学部解説準備室副室長とあったので、そのサイトを訪問してみたら、個人のWEBサイトは開発、配布が終了予定の(旧)Macromedia Flash Player(現Adobe Flash)が必要という…(セキュリティ的に大丈夫なのかな。)インストールしてないので中身は見れず。。
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