2019年4月28日日曜日

学習環境

解析入門(上) (松坂和夫 数学入門シリーズ 4) (松坂 和夫(著)、岩波書店)の第2章(数列と級数)、2.2(数列の収束条件)、問題6の解答を求めてみる。



    1. limsup n a n α

      のとき、任意の

      ε > 0

      に対して、ある N が存在して、

      n > N

      ならば、

      α - a n 0 a n α a n < α + ε

      よって、 ほとんどすべての n について、

      a n < α + ε

      が成り立つ。

      逆に、任意の

      ε > 0

      に対して、ほとんどすべての n について

      a n < α + ε

      が成り立つとき、ある N が存在して、

      n N

      ならば、

      a n - α < ε

      よって、 任意の部分列

      b n

      に対して、

      n N

      ならば、

      b n - α < ε

      が成り立つ。

      よって、

      lim n b n α

      ゆえに、

      limsup n a n α

      が成り立つ。

      (証明終)


    2. α limsup n a n

      のとき、任意の

      ε > 0

      に対して、 ある部分列

      b n

      と N が存在して、

      n N

      ならば、

      b n - α 0 α b n α - ε < b n

      よって、

      α - ε < a n

      を満たす n が無限に存在する。


      逆に、任意の

      ε > 0

      に対し、

      α - ε < a n

      を満たす n が無限に存在するとき、との条件を満たす n により部分列

      b n

      を定めると、

      α - ε < b n α - b n < ε

      が成り立つ。

      よって、

      lim n b n α

      ゆえに、

      limsup n a n α

      である。

      (証明終)

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