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今日読んだ本、5Gビジネス (日経文庫) (亀井 卓也(著)、日本経済新聞出版社)の感想。
アメリカと中国がファーウェイ、5G関連で対立しているというニュースをよく見かけたから本著を読んでみることに。対立が、額面通りの理由、あるいは政治的、安全保障、あるいは両国間の貿易等についての別の理由だとしても、まず5Gが何なのかを分かってないと問題の本質が見えてこないかと思って。あるいは5Gそのものにも興味があったから。
技術的な内容のことは、ちょうどよく知ることができた。技術的なことの話はしっかりとあるものの、専門的すぎる話は省略していて、難しすぎて分からないということもなく、難易度がちょうど自分自身にあっていた感じだったから。あとその技術をどう実現したかということよりは、その技術で何ができるかということに重点が置かれている感じだったから。
その技術の実用化について、最初の方には色々な立場の人の生活の未来予想図という感じでで話が書かれていて、ちょっとワクワクするような内容だった。その後、その各生活で5Gのどの性質がどのように活かされていたり、研究されたり、すでに実用化されているかのより詳細な解説がある感じ。
未来の予測の段階の部分の話については、大きく分けて三つのことがあった。楽しみなこと、そうはならないのではないかなぁと思うようなこと、ちょっと怖いなぁと思うこと。
楽しみなこと、あるいはありがたいなぁと思ったこととして、医療分野の話。5Gによって実現される遠隔操作について。遠隔操作によりある優れた医師の手術等を受けれるようになるのは、もしもの時嬉しいなぁと思ったり。ただ、それだけではなく、引っ張り凧の医師は当然忙しいだろうし、あるいは高度な医療技術の分、医療費も高額だろうけど、それが5Gのおかげで、医師の移動等の負担が減って、より多くの患者の手術等を請け負うことができ、それでいて過去よりもその医師全体の負担が減り、そのような様々な要因で医療費が少しでも高額ではなくなり、その結果、多くの人が医師の負担の増加なくより良い治療を受けられるようになったらいいなぁと思ったり。
そうはならない、そうではないのではないかなぁと思った一つな具体的なことは、
モバイルルータに5Gサービスを提供し、マルチデバイスがそれに接続するというアプローチの方が消費者にとってメリットが大きいということ。この記述の前に、
5Gの高速大容量通信は、マルチデバイス環境こそ有効であるとあり、また、大容量に限らず5Gは同時接続数が飛躍的に増えるみたいなので、この記述自体はそうかなぁと思うけど、モバイルルータにそれぞれの端末を接続するのではなく、それぞれの端末が5Gに直接接続できる方がはるかにメリットが大きそうだから。
ちょっと怖い、不気味だなぁと感じたこととしては、ありとあらゆるものがインターネットに繋がった社会という話があったけど、ありとあらゆる物だけではなく、ありとあらゆる人の趣味、趣向、あるいはそれ以上のことがインターネットで繋がっていくような話。分かりやすいこととしては広告に利用のためとか。広告についてはちょっと複雑な感情があったりもするけど。
ただ、怖いなぁと思ったことに関しては、後半の方の5Gがもたらすリスクにも似たような記述があったから、怖いことについての関心がもたれている、社会で共有されているということを知れて少しホッとした。なので、しっかりとプライバシーが守られた上で5Gが普及していってくれると嬉しいなぁと思ったし、自分自身で出来ることはしておいた方がいいかなぁとも本著のおかげで気づくことができた。
ということで、5Gについて色々知ることができてよかったし、また、5Gが活躍するのは全体的な割合としては、どちらかというと目に見えにくい場所で徐々に広がっていく印象だったから、今後気づかないうちに、いつの間にか5Gでより良い社会になっていくといいなぁと思った今日この頃。
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