2019年7月26日金曜日

読書環境

今日読んだ本、微分積分学 (ちくま学芸文庫) (吉田 洋一(著)、筑摩書房)の感想。

1変数の微積分から多変数、3変数の微積分まで、微積分の基本的なことを網羅してる感じの内容。3変数より一般化した、より多変数の積分までの記述は、見落としてるだけかもしれないけど、見かけなかった。行列、行列式とか線型代数の知識も必要になって、微分積分学から少し離れて複雑な話になってしまうからかも。

1変数については、おそらく高校数学での微積分をより厳密に、詳細にといった感じ。なので、難易度としては高校数学の微積分くらいをある程度分かっていれば躓くことはあるかもしれないけど、すらすら読み進めることができそう。ただ、高校数学での微積分とはいったけど、高校数学範囲の微積分の正確な範囲はよく分かってないのでちょっと違うかも。

また、内容の構成についても、厳密性をある程度省略しても想像しやすくて分かりやすい例、証明等の解説があってから、より厳密で抽象的な解説という順の箇所が多かった印象。このことと、上記の1変数の話も合わせて、高校数学までの微分積分をある程度以上理解していて、さらにその先を知ってみたいという人に最適そうな一冊。また、

また、文庫本であることもさらにその先を知ってみたいという人に最適な一冊の理由。というのも、本書も専門的な本ではあるものの、よくある数学の専門書は入門書であっても、大きかったり、分厚かったりして特に数学や微積分が苦手な人は入手するのをためらったり、圧を感じたり、敷居が高く感じるかもしれないから。ただ、本著も文庫本ではあるものの基本的なことを網羅しているため分厚いから、そこはちょっとした難関の一つになるかも。そこさえ乗り越えれれば。

文章でちょっとだけ気になった部分としては、公理や定義、定理が昔の堅い文章みたいにカタカナで書かれている箇所が多いこと。これは著者の嗜好の問題かもしれないけど、普通の現代っぽい平仮名、漢字で書かれてたら嬉しかったかも。過去の本の改訂版みたいだから仕方がないことかもしれないけど。今のところ、気になったことはそれくらい。

ということで、まずは最初から最後まで一通り読み終えたから、また最初から読み始めて、次は各演習問題等もちょっとずつでもしっかりと取り組んでいき、微分積分学、解析学の基礎の確認や、より深い理解が得られればいいなぁと思った今日この頃。

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