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今日読んだ本、数学にとって証明とはなにか ピタゴラスの定理からイプシロン・デルタ論法まで (ブルーバックス) (瀬山 士郎(著)、講談社)のの感想。
数学と証明の関係等を解説してくれるのはもちろんだけど、証明の方法、技法や論理等の解説が多かった。実際に色々な定理を証明しながら解説してくれる感じの一冊。公理からだったりそうではなかったり、厳密なものから、本著では難しいから他書を紹介するにとどめるものもあったり。
証明は一個一個のプロセスも大事だけど、よく見かける証明よりさらに一個一個をその証明だけではなくその証明に使われてる技法の解説もしてくれてる。なので、証明したいけど何から手をつけていいか分からないと思うことが多い人は、その証明する定理等に出てくることだけではなく、どの証明の技術が使えそうかという観点からも考えることができて、何から手をつけていいか分からないというこおがら抜け出すきっかけになるかも。
もう少し具体的な内容としては、最初に数学にとって証明とは何かということを考え、前半は証明の技術、後半は初等幾何学、解析学、代数学の定理の証明、そして最後に本著の趣旨である数学にとって証明とは何かを再考するといった流れ。
初等幾何学の定理、証明は共にそんなに難しくない感じだった。見た目や直感的にそうだろうなぁという定理、そして証明もそんなに理解するのが大変ではなさそうな内容。懐かしいなぁと感じることが多かった。
解析学については、定理は直感や想像では当たり前に感じることだけど、いざ定義や定理の証明となったらちょっと難しいかなぁという内容。直感と厳密な証明の難易度の乖離が面白かったり。
代数学については、定理や証明は簡単なものから難しいものまでといった印象。思いつくかどうかは別として、単に式の変形だけで済むようなものから、そうではないものまで。
前半、後半と全体を通して色々な定理、その定理の複数の証明方法が出てきて、ある定理のすでに知っているのではない証明の方法を知ることができたりとか、色々な楽しみ方ができそう。また、本著をじっくり読んで、それでも証明に近寄りたくないという人は、初等幾何学の定理で証明は飛ばして承認したものとして、図形の性質を知るだけでも十分楽しめそう。本著の趣旨とは違ってくるかもしれないけど。
ということで、証明の基本的なこと、技術等のの復習にもなったし、今ではその定理、性質のみを使用してて実際に証明する機会があまりないような、懐かしいなぁと思うような証明を見ることができて楽しかったし、ただ定理等を証明するだけではなく、証明についてその重要性、役割等を考えるきっかけになってよかった今日この頃。
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