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今日読んだ本、やりなおし高校地学 (ちくま新書) (鎌田 浩毅(著)、筑摩書房)の感想。
高校の地学ってあまり記憶になかったから本著を読んでみることに。記憶になかったのは、サボり気味だった授業の一つなのか、あるいはあったけど全然憶えて無いだけなのかとかちょっと気になってたけど、それはあとがきの部分で解決。高校地学をめぐる現状に、
高校で地学を学習する生徒が少ないという事実があります。履修率の調査では5%くらいということでした。とあったから、おそらく履修してなかったっぽい。
内容は、解説はもちろんだけど、ただ解説が続くだけではなく、過去のある大学の試験やセンター試験の問題、特に選択問題があって、その問題に関するテーマの解説、そしてその試験問題の答えという形式の箇所が多かった。そのおかげで、地学の知識がほとんどなくて飽きないか心配してたけど、そんなことはなく読み進めることができた。
内容の範囲は、とても広いなぁと感じた。これは高校地学の範囲が広いのか、地学そのものがそうなのかは分からないけど。空間でいえば、下は足元のずっと下から、上は空のずっとずっと上の宇宙までといった感じ。上記に記述したように、高校で地学を履修してなかった可能性もあるから正確には知らないけど、もしかしたら本著で高校地学の範囲の全てを網羅してるのかも。
文章についても読みやすかった印象。これは著者が多くの一般向けの本を執筆してくれてるおかげかも。本文中にも拙者のある著を参考にといったことや、最後の参考文献にも著者の本が多くあった。
タイトルはやり直し高校地学とあるけど、やった上でやり直すのではなく、完全にゼロからでは無いけど、最初から高校地学という読み方でも十分楽しめた。もちろん、本著の趣旨通り、高校で科学の分野で地学を履修したけど、憶えてないからやり直したいという人や、十分地学は得意だという人も楽しむことができそうな一冊。
ただ、それぞれに読み方は変えた方がより楽しめるかも。上記にある、試験問題、解説、解答という形式について、ほぼゼロからの人は、試験問題はテーマを確認するだけで、実際に考えるのは解説、解答を見てからの方が良さそう。というのは、試験問題は選択問題が多くて、そして、その中にどれが正しくてどれか誤りかという問題も多かったから。そしてゼロからだと、誤りの解説を読んでそれを憶えてしまうかもしれないから。ある程度以上は高校地学は分かるって、誤りを憶えてしまうのではなく見つけ出す自信がある人は、一個一個の試験問題も解説、解答をみる前に実際に解いてみるのもいいかも。
最後の参考文献に一般向けの本、科学の新書で有名なブルーバックスやサイエンス・アイ新書等の本が多いのもいいところ。本著で地学に興味を持ってさらに詳細が知りたくなった時、気軽に次に読む本を見つけることができたり。
ということで、本著のおかげでどちらかというと、これまで科学の中であまり興味関心がなかった地学に面白さ、楽しさを感じることができてよかったし、どちらかというと興味関心がある物理や化学と関連する話も多かったから、これから地学から物理や化学等の考えてみるのもいいなぁと思った今日この頃。
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