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今日読んだ本、AI倫理-人工知能は「責任」をとれるのか (中公新書ラクレ) (西垣 通(著)、河島 茂生(著)、中央公論新社)の感想。
AI倫理についての話だけど、例えば自動運転車が事故を起こした場合、その被害等は誰の責任なのか、誰がその責任を取るのかが記述されている本ではなかった。誰の責任なのか、どのように考えられているのかとか、今後どのように考えていけばいいのかという内容の本だった。だから、現状の法律でどう定められているのか等を端的に知りたいという目的だとちょっと目的と合わないかも。今後それがどうのようになっていくか等を考えたいという目的の方が最適な感じの一冊。
それを考えるために、まず倫理や思想、主義、社会、あるいは哲学、宗教といった話までがあった。そういう話が苦手という人には読むのが結構大変かも。少なくとも私自身は大変だった。その後、AIとは何か、ロボットとは何かとかという話があり、より具体的な話になっていく感じ。
読み進めていき、AIやロボットなどの機械と人間を比較した話を読んでいると、特に思考とかの話とかで、人間とは何かっていうことを考えさせられるような気がした。本著の趣旨とは少しずれるかもしれないけど。そういう意味では、タイトル以上に広範囲な内容の一冊かも。
内容で特に面白かったなぁと思った一つとしては、政治家や経営者、法律家ではなく、エンジニア目線での考え方の記述がところどころにあったところ。著者がコンピュータ・ソフトの研究開発の携わっていたということがその理由の一つかも。それが本著の特徴、面白かった理由の一つ。
より具体的な内容の一つとして気になったのは、監視選別社会の章。完全な監視でプライバシーがないのもよくないけど、プライバシーを完全に保護するというのも難しいだろうし、行き着くところは程度の問題になるだろうけど、ファーウェイと米中5G戦争に記述があった、
この地球上からプライバシーという言葉は死後になるについて、日本に住んでるから日本でそうなることは望まないけど、地球上ではなく中国(あるいはその他の国)で、プライバシーという言葉は死後にもしなった場合、それがどんな社会なのか、実際に外から眺められたら興味あるなぁと思った。
ということで、本著のAI倫理について理解できたかはまだはっきりしてないけど、AIと人間の比較により、人間とは何かを考えるきっかけになってよかった今日この頃。
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