数学 - 線形代数学 - 群 - 群の簡単な性質 - ベクトル空間、可逆線形写像の集合、可逆作用素の集合、可逆な自身の中への写像、合成写像、単位元、逆元、恒等写像

ラング線形代数学(下)
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ラング線形代数学(下) (ちくま学現文庫)(S.ラング (著)、芹沢 正三 (翻訳)、筑摩書房)の14章(群)、1(群の簡単な性質)、練習問題15の解答を求めてみる。

15. 
    
    1. 
       

       A、 B 、 C を G の任意の元とする。

       $\begin{array}{l}\left(AB\right)\left(v+w\right)\\ =A\left(B\left(v+w\right)\right)\\ =A\left(Bv+Bw\right)\\ =A\left(v+w\right)\\ =v+w\\ \left(AB\right)\left(cv\right)\\ =A\left(B\left(cv\right)\right)\\ =A\left(cv\right)\\ =cv\end{array}$

       よって、 写像の合成について閉じている。

       $\begin{array}{l}\left(\left(AB\right)C\right)v\\ =\left(AB\right)\left(Cv\right)\\ =\left(AB\right)v\\ =A\left(Bv\right)\\ =Av\\ =v\\ \left(A\left(BC\right)\right)v\\ =A\left(\left(BC\right)v\right)\\ =A\left(B\left(Cv\right)\right)\\ =A\left(Bv\right)\\ =Av\\ =v\end{array}$

       よって、結合律が成り立つ。

       $\left(AB\right)C=A\left(BC\right)$

       また、

       $A{I}_G=I_{G}A=A$

       が成り立つので、

       $I_G$

       は G の単位元である。

       A は可逆線形写像なので、

       $A{A}^{-1}=A^{-1}A=I_G$

       が成り立つので、逆元が存在する。

       よって、 G は群である。

       （証明終）

    2. 
       
       • で、 v、 w を
       $v_i,v_j$

       とおけばいい。

    3. 
       

       f 、 g 、 h を 集合 G の任意の元とする。

       $\begin{array}{l}x\in S\text{'}\\ \left(f\circ g\right)\left(x\right)\\ =f\left(g\left(x\right)\right)\\ =f\left(x\right)\\ =x\end{array}$

       よって写像の合成について閉じている。

       $f\circ I_s=I_s\circ f=f$

       よって、 恒等写像

       $I_s$

       は単位元である。

       $f\circ f^{-1}=f^{-1}\circ f=I_s$

       よって逆元が存在する。

       ゆえに、 G は群である。

       （証明終）