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2019年10月13日日曜日

学習環境

ラング線形代数学(下) (ちくま学現文庫)(S.ラング (著)、芹沢 正三 (翻訳)、筑摩書房)の14章(群)、1(群の簡単な性質)、練習問題13の解答を求めてみる。



    1. [1a12a1301a23001][1b12b1301b23001]=[1b12+a12b13+a12b23+a1301b23+a23001]

      よって、 積について 閉じている。

      [1a12a1301a23001][c11c12c13c21c22c23c31c32c33]=[c11+a12c21+a13c31c12+a12c22+a13c32c13+a12c23+a13c33c21+a23c31c22+a23c32c23+a23c33c31c32c33]c31=c32=0c33=1c21=0c22=1c23=-a23c11=1c12+a12=0c12=-a12c13+a12(-a23)+a13=0c13=a12a23-a13

      よって、

      [1a12a1301a23001]

      の逆元は、

      [1-a12a12a2301-a23001]

      で、 この行列式の値は1で0ではなく可逆行列なので

      G1

      は逆元を含む。

      よって、 部分群である。

      各三角行列 T にての対角要素からなる対角行列を対応させる準同形を

      f([a11a12a130a12a2300a33])=[a11000a22000a33]

      とおく。

      この核は、

      [1a12a1301a23001]

      と表される行列。

      よって、

      G1

      は準同形 f の核である。

      (証明終)


    2. [10a13010001][10b13010001]=[10b13+a13010001]

      よって、 積について 閉じている。

      [10a13010001][b11b12b13b21b22b23b31b32b33]=[b11+a13b31b12+a13b32b13+a13b33b21b22b23b31b32b33]b21=b23=b31=b32=0b22=b33=1b11=1b12=0b13=-a13

      よって、

      [10a13010001]

      の逆元は、

      [10-a13010001]G1

      よって、

      G2

      G1

      の部分群である。

      (証明終)


    3. f:G1K×Kf([1a12a1301a23001])=(a12,a23)

      とおく。

      f([1a12a1301a23001][1b12b1301b23001])=f([1b12+a12b13+a12b23+a1301b23+a23001])=(b12+a12,b23+a23)=(a12,a23)+(b12,b23)=f([1a12a1301a23001])+f([1b12b1301b23001])

      よって、準同形である。

      (証明終)

      核は、

      [10a010001],aK(G2)

    4. f:G2Kf([10a010001])=ag:KG2g(a)=[10a010001]

      とおけば、 f、 g は準同形で、 合成写像

      fggf

      は恒等写像なので、2つの群

      G2,K

      は同形である。

      (証明終)

コード

Python 3

#!/usr/bin/env python3
from sympy import pprint, symbols, Matrix
from sympy.plotting import plot3d

print('13.')

A = Matrix([[1, symbols('a12'), symbols('a13')],
            [0, 1, symbols('a23')],
            [0, 0, 1]])
for o in [A, A.inv()]:
    pprint(o)
    print()

入出力結果(Bash、cmd.exe(コマンドプロンプト)、Terminal、Jupyter(IPython))

% ./sample13.py 
13.
⎡1  a₁₂  a₁₃⎤
⎢           ⎥
⎢0   1   a₂₃⎥
⎢           ⎥
⎣0   0    1 ⎦

⎡1  -a₁₂  a₁₂⋅a₂₃ - a₁₃⎤
⎢                      ⎥
⎢0   1        -a₂₃     ⎥
⎢                      ⎥
⎣0   0          1      ⎦

% 

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