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今日読んだ本、宇宙は無限か有限か (光文社新書) (松原隆彦(著)、光文社)の感想。
シンプルなタイトルだからかなんか面白そうだと思って本著を読んでみることに。ただ、宇宙が有限か無限かの答えを知りたいという人は注意が必要。というのも、その答えは現在も分かっていない、未解決な問題だから。
内容は、これまで宇宙について、宇宙空間についてどのように考えられてきたか、今現在どのように考えられているかという話。またどのように考えられているかということについて、ある特定の一つの考えられ方ではなく、異なる色々な考えられ方、捉えられ方がされているという話。
本著の特徴としては、一般書だけどかなり専門的な数学や物理等の概念、用語、考え方等が出てくるということ。具体的な分野でいえば、数学的にしっかりと考察した有限と無限、多くの人が学ぶ機会があったであろうユークリッド幾何学、そうではない非ユークリッド幾何学、楕円幾何学、双曲幾何学、トポロジー(位相幾何学)、量子論、場の理論など。さらには、最後の方には奇抜な、突拍子もないような、それなのにそうなのかもしれないと思えるような宇宙の概念、考え方なども。
用語、概念、考え方は難しく感じることもあるかもしれないし、私自身も実際に難しいと感じる部分もあったけど、本著はそれをある程度容易に、難解な理論ではなくイメージしやすく、豊富な図などで解説してくれているから有り難かった。なので、数学や物理がとにかく苦手、好きではないという方は別として、得意な人はもちろん、得意ではない人も、興味、関心さえあって、じっくり読みさえすれば理解することができそうな内容。
また、色々な分野の話、考え方の話が出てくるから、今現在宇宙はどうのように考えられているか、いくつかのかのどのような考え方があるかの全体像を知って、その中から特に興味が沸く、面白そうだと思う分野を見つけるというのも良さそう。そして、さらに理論的な詳細を知りたくなれば、その分野の入門的な専門書を探して読み始めるのも良さそう。
ということで、宇宙は無限か有限かの答えは分からなかったものの、様々な分野、考え方、概念を知ることができて良かったし、その中にさらに知ってみたいと思う分野もあったから、その分野の数学や物理学の簡単そうな専門書を探してみて、より詳細な、数式が出てくるような理論も知ってみたくなったし、実際に見つけて読んでみて、より宇宙の面白さに触れることができればいいなぁと思った今日この頃。
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