読書環境
今日読んだ本、カラー図解 分子レベルで見た薬の働き なぜ効くのか? どのように病気を治すのか? (ブルーバックス) (平山 令明(著)、講談社)の感想。
新型コロナウイルスが日本も含めて世界的に流行るかもしれない、あるいはすでに流行っているという現在の状況だからか、本著のタイトルがパッと目に止まったので本著を読んでみることに。鉄は熱いうちに打てというみたいに、現在読むと得られることも多いかなぁという期待も。とはいっても、新型コロナウイルスに対する薬はまだないみたい、あるいは軽症なら必要なかったりするみたいだけど。この辺の正確な情報は、各自で調べてもらうとして。
内容は、まさに科学、化学の本という感じの内容で、専門用語のようなものも豊富で難易度は難しかった印象。ある程度の化学の基礎知識がないとしっかりと理解するのは難しいかもしれないと感じた。ただ、それでもカラー図解、白黒の図解が豊富でなんとかなりそうな、あるいは分からなくてもある程度興味は持てそうな感じの内容だった。
また、図解だけではなく、解説もただ科学の話だけではなく例え話などもあって、難しい内容ではあるものの読みやすい部分も多かった。具体的な例えとしては、
源義経が一ノ谷にいた平家を紀州するようなものである。谷底にいる軍隊の動きは鈍く、見事に奇襲は成功した。鵯越 の逆落 としである。みたいな。歴史が好きだったり詳しい人なら、科学、化学に詳しくなくても、スッと入ってきそう。
もちろん、科学、化学に詳しい人はより著者の意図、趣旨を理解しながら読み進めることができそう。図解が豊富だから、もし既知なことだとしても、より深い理解が得られそうな一冊。
書名通り、薬の働きについてはもちろんだけどそれだけではなく、それぞれの薬に関連して色々な病気についても知ることができて良かった。薬は何かの病気を治したりするためにあるから当然と言えば当然だけど。
また、薬の働きの科学的、医学的、生物学的な話だけではなかったのも本著が面白かった理由の一つ。創薬、新薬の開発についての話、その経緯、歴史、科学者等の取り組み、闘いの様子などの話。
ということで、本著を読む前と読んだ後で薬との付き合い方、具体的には医者、薬剤師に言われた通り、決まった時間に決まった量を忘れずにしっかり飲む等ということは変わらないだろうけど、本著により、その薬がどのように創られてきたか、どのように働いてるのか、また、かかった病気がどのような病気なのか病名からある程度分かったり、薬やそれを創ってくれた人達等への感謝の気持ちがよりもてそな気がして良かった今日この頃。
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