2020年4月10日金曜日

学習環境

ラング線形代数学(上) (ちくま学現文庫)(S.ラング (著)、芹沢 正三 (翻訳)、筑摩書房)の4章(線形写像)、3(線形写像の核と像)、練習問題4の解答を求めてみる。


  1. V の基底を

    v1,,vn

    と する。

    w を W の任意の元とする。

    問題の仮定より、 F の像は W 全体なので、

    Fv=w

    を満たす V の元 v が存在する。

    これを

    v=k=1nckvk

    とおく。
    このとき、

    Fv=wFk=1nckvk=wk=1nckFvk=w

    よって、 W の 任意の元は

    Fvkk=1,,n

    の一次結合として表すことができ、また、 W の次元は nなので、

    Fv1,,Fvn

    は W の基底である。

    Fk=1nckvk=O

    とすると、

    k=1nckFvk=O

    で、

    Fv1,,Fvn

    は V の基底、 すなわち 1次独立なので、

    c1==ck=0

    よって、 線形写像 F の核は零ベクトルのみである。

    O

    (証明終)

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