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解析入門(中) (松坂和夫 数学入門シリーズ 5) (松坂 和夫(著)、岩波書店)の第11章(集合論初歩)、11.3(ツォルンの補題)、問題2の解答を求めてみる。
有限的な性質 C をもつX の部分集合全ての集合をA とする。
B を A の任意の空でない全順序部分集合とする。
B の和集合を D とする。
を D の任意の有限部分集合とする。
すると、
を満たす B の元が存在する。
B は包含関係について全順序なので、 上記を満たすB の元で最大な集合が存在する。 それを
とおく。
このとき、
また、
は B の元なので、有限的な性質 C をもつX の部分集合である。 よって、 C を満たす。ゆえに、
は C を満たす。
よって、 D は C を満たす。
したがって、 D は B の上界かつ A の元である。
よって、 A は帰納的順序集合である。
ゆえに、 ツォルンの補題により、 A、 すなわち C を満たす X の 部分集合のうちに包含順序の意味で極大なものが 存在する。
(証明終)
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