2020年7月21日火曜日

学習環境

解析入門(中) (松坂和夫 数学入門シリーズ 5) (松坂 和夫(著)、岩波書店)の第12章(距離空間の世界)、12.2(完備性、コンパクト性)、問題7の解答を求めてみる。


  1. 任意の正の整数 n に対して、距離空間 Xは全有界なので、有限個の半径

    1 n

    の開球で被覆される。

    この有限個の開球の中心の集合を

    A n

    とおく。

    このとき、 和集合

    U n - { 0 } A n

    は可算集合である。

    これと A とおく。

    x を X の任意の元とするとき、任意の正の実数

    ε > 0

    に対して、

    0 < 1 m < ε
    0 < m < 1 ε

    を満たす正の整数 m をとると、

    d ( x , A n ) < 1 m < ε

    よって、

    x A -

    ゆえに、

    X = A -

    となり、 A は X のたかだ可算な密部分集合である。

    ゆえに、 X は可分である。

    (証明終)

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